40代の疲れは老化ではない。原因はNAD+とミトコンドリアにある
30代まではなんとかなっていた。
40代に入って、急に体力が落ちた気がする。
同い年なのに、やたら元気な人がいる。
この差は、いったい何なのか。
答えは「気合」でも「遺伝」でもなく、
あなたの細胞の中で今起きている、ある物質の減少にあります。
40代を過ぎて「急に疲れやすくなった」と感じるなら、その原因は気合や生活習慣の問題だけではないかもしれません。
この記事では、NAD+という物質の減少があなたの疲れにどう関わっているかを解説し、それに対して何ができるのかを整理します。
CONTENTS

40代で「急に疲れやすくなった」は本当に老化なのか
「30代まではこんなことなかったのに」
「最近、急に疲れやすくなった気がする」
この「急に」という感覚は、実は正確です。
体内のエネルギー産生能力は、20代をピークに緩やかに低下します。しかし30代まではまだ「余力」が十分にあるため、変化を自覚しにくい。
40代に入ると、その余力が小さくなり、負荷がかかったときに「回復しきれない」場面が増え始めます。
20代:余力が大きく、多少の無理は回復でカバー
↓
30代:余力は減っているが、まだ自覚しにくい
↓
40代〜:余力を超える場面が増え、「急に落ちた」と感じる
実際には「急に」落ちたのではなく、閾値を超えた瞬間に自覚が始まったというのが正確な表現です。
では、この「余力」の正体は何か。
それは、細胞が作り出すエネルギーの量そのものです。
体力の正体はATP——ミトコンドリアが疲れを左右する理由
「体力がある」「疲れにくい」とは、何を意味しているのか。
端的に言えば、細胞が十分なエネルギーを生み出せている状態です。
すべてのエネルギーはミトコンドリアで作られる
人の体には約37兆個の細胞があります。そのほぼすべての細胞の中に、ミトコンドリアというエネルギー産生の場が存在します。
ミトコンドリアは、食事から得た栄養と呼吸から得た酸素を使い、ATP(アデノシン三リン酸)というエネルギー通貨を作っています。
ATPは、筋肉を動かす・脳で思考する・内臓を機能させる・細胞の維持をサポートする──あらゆる生命活動の燃料です。
1日に生産されるATPの総量は、体重とほぼ同じ重さに達するとされています。
このATPの生産量が減ると、体は「省エネモード」に入ります。
それが、疲れやすさ・回復の遅さ・気力低下として現れます。
つまり疲労の本質は、ATP不足。
ATPを作るミトコンドリアの状態がすべてを左右しています。
ミトコンドリアの働きが年齢で落ちる3つの理由
ミトコンドリアの機能低下は、加齢に伴う自然な現象です。その主な要因は3つあります。
① ミトコンドリアの数が減る
年齢とともに、1つの細胞に含まれるミトコンドリアの数自体が減少します。エネルギー工場の数が減れば、生産量も落ちます。
② 1つあたりの効率が下がる
残っているミトコンドリアも、若い頃と同じ効率では働けなくなります。老朽化したミトコンドリアが蓄積し、エネルギー変換の精度が落ちていきます。
③ 修復・入れ替えのサイクルが遅くなる
本来、細胞には古いミトコンドリアを分解し、新しいものを生み出す仕組み(マイトファジー・ミトコンドリア新生)があります。しかしこのサイクルも年齢とともに鈍化します。
工場の数が減り
↓
残った工場の効率も下がり
↓
工場の建て替えも遅くなる
↓
エネルギー総生産量が慢性的に不足する
これが「年々疲れやすくなる」の細胞レベルでの正体です。
そして、この3つすべてに共通して関わっている物質があります。
それがNAD+です。
NAD+──すべての鍵を握る補酵素
ミトコンドリアがエネルギーを作る過程で、欠かせない存在があります。
それがNAD+(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)という補酵素です。
NAD+はエネルギー変換の「触媒」
NAD+は、栄養素をATPに変換する化学反応の中で電子を受け渡す役割を担っています。いわばエネルギー産生の触媒であり、これがなければミトコンドリアは十分に働けません。
40代で、20代の約半分にまで減少する
研究では、NAD+の体内量は40代で20代の約半分にまで減少するという報告があります。
20代のNAD+量を100とした場合
40代では
約50%
NAD+が減ると、ミトコンドリアの活性が落ち、ATP生産量が下がり、細胞の修復も遅くなる。
この連鎖が、慢性的な疲れやすさの根底にあります。
NAD+はサーチュイン遺伝子(長寿遺伝子)にも関与する
NAD+はエネルギー代謝だけでなく、サーチュイン遺伝子(長寿遺伝子)との関連も研究されています。サーチュインは細胞の修復やストレス応答に関わるとされる遺伝子群であり、NAD+の減少との関係が注目されています。
つまりNAD+は、疲労だけでなく、エイジングケアの文脈でも世界的に注目されている物質です。
NAD+が減れば、ミトコンドリアの環境が変わる。
ミトコンドリアの環境が変われば、エネルギー産生にも影響する。
だからこそ今、NAD+に関わる栄養成分が世界中で注目されている。
NAD+を補う方法はあるのか
「NAD+が減っているなら、補えばいい」──
その発想は正しく、実際にいくつかのアプローチが実用化されています。
運動・ファスティングによる間接的な底上げ
有酸素運動やカロリー制限は、ミトコンドリアの新生を促し、NAD+の利用効率を高める効果が報告されています。ただし、すでにNAD+が大幅に減少している状態では、これだけで十分とは言えません。
NAD+前駆体の補給──NMNと5-デアザフラビン
より直接的なアプローチとして注目されているのが、体内でNAD+に変換される物質、あるいはミトコンドリアを直接活性化させる物質の補給です。
NMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド)
→ NAD+の前駆体として研究が進む成分。体内での変換効率には個人差がある。月額1〜3万円が主流。
5-デアザフラビン(TND1128)
→ ミトコンドリアの環境に直接アプローチする成分として注目。サーチュイン遺伝子との関連も研究が進む。¥48,600(税込)/月(初月¥24,300)。日本で特許取得済み。
特に5-デアザフラビンは、NMNとは異なるアプローチで深層に働きかける成分として、近年急速に研究が進んでいます。
NMNと5-デアザフラビンの違いについては、関連記事で詳しく比較しています。
「同い年なのに元気な人」との本当の違い
「あの人と同い年なのに、なぜあんなに元気なのか」
この差は、生活習慣の違いだけでは説明しきれません。
・ミトコンドリアの数が多い人ほど、エネルギー総量が大きい
・ミトコンドリアの質が高い人ほど、効率よくATPを生産できる
・NAD+の維持状況が良い人ほど、ミトコンドリアの活性が保たれている
「元気な人」は特別なことをしているのではなく、深層の環境が相対的に保たれているということです。
そして重要なのは、この深層の環境は「変えられる」ということです。
NAD+は外から補うことができる。ミトコンドリアは活性化させることができる。
それは生まれ持った体質の問題ではなく、何を細胞に届けるかの問題です。
まとめ|40代の疲れは老化ではない。原因はNAD+とミトコンドリアにある
40代の疲れは「歳だから仕方ない」ではない。
原因は、NAD+の減少とミトコンドリア機能の変化にある。
そしてNAD+やミトコンドリアの環境を整える方法は、すでに研究されている。
NMNと5-デアザフラビンの違い、具体的な選び方については関連記事をご覧ください。
関連記事:
→ サプリも生活習慣も全部変えた。それでも取れない疲れの正体
→NMNで変わらなかった人へ。5-デアザフラビンという選択肢
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